今年の准看授業④ ~導入に 『はるかにてらせ』栗林佐知さん~

星野 健

2015年12月22日 00:01


 ~各テーマの導入に使用~

今年から、准看護学校国語の副読本とした『はるかにてらせ』栗林佐知著 未知谷

学生が共感しやすい短編小説集。
「なかなか小説を読む機会がなく、授業で読めてよかった」
「家で、もう一度本を読み返してみた」
との感想が聞けた。授業中に読む時間をとり、交流できてよかった。

『京浜東北線の夜』は、価値の共有の導入として。
http://nyoki.mino-ch.com/e26133.html
「「実習」について、この壺にむかって叫んでもらうことに。
叫ぶ対象は自由。各自8回の「叫び」をメモしてもらう。
単語、一文、それぞれ思い思いの言葉を書いて本時は終了。」
リセット
http://nyoki.mino-ch.com/e26157.html
KJ法の導入を行う。
「「書くこと」、「思いを交流すること」でリセットすることができれば、
また新たな気持ちで次に進むことができるだろう。」
自己肯定感を持つことが、これからの授業のベースとなる。

『恩人』は、同じ経験でも、それぞれ1人ひとりの感じ方が違うことを。
http://nyoki.mino-ch.com/e26274.html
「タイトルにある「恩人」。主人公の恩人とは誰か。
根拠と共に、メモにまとめる。恩人は「何人いても、かまわない」と。」
14人の恩人
http://nyoki.mino-ch.com/e26447.html
「主人公にとって「14人」の恩人が発見された。
私もそこまで気づかなかった。交流した意味があった。」

その後、フィンランドメソッドを使い、
同じものから感じることは、それぞれ1人ひとり違うこと。
また、人が感じ取るかもしれない選択肢を、
看護者が数多く探り、準備すること・傾聴することの意味を確認できた。

根拠からの「国語の読み取り」すなわち
正解主義から、
その時々における「個別性対応」の
修正主義へ、の転換を意識してもらう。

『券売機の恩返し』は、
人生の編集者として生きるヒントとして、
時間をとって、じっくり読んでもらう。
特に感想は求めなかった。

もはや看護の仕事は、診療所・病院だけではない。
例えば、こんな仕事が今後は増えてくるだろう。


さらに仕事の形は変化していくだろう。今現在では、想像できない仕事も増えるだろう。
自分が受け持つ仕事・役割が変化することに、何も気にかける必要はない。
人生の編集者として「根となるもの」を持ち、これからも、粘り強くあってほしい
という願いを込め、じゅうぶんな時間をとって、読んでもらった。

後日、ツイッターで気になる言葉を見つけた。
作家の仕事~栗林佐知さんの言葉~
http://nyoki.mino-ch.com/e27352.html
副教材として選択したことに、やはり「間違え」はなかった。

~次回に続く~

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