何かを選ぶとき、何かを諦める ~優先順位は人、それぞれ~

星野 健

2019年11月26日 00:01


 ~決断する時に、必要なこと~

「なぜ先生は、こんなボランティアみたいなことを続けているのですか」
塾での進学相談で、私は質問された。「誰もが通いやすい塾」に変えたのも、そのためだ。
確かに、複業しているため「塾の収入に頼らなくて済む」こともある。
しかし、塾を始めた時の思いが、未だに続いているのが大きな理由だ。

私は大学を卒業し、やりがいを求めて岐阜県公立学校教員となった。
ゼミの恩師に「最初の5年間は必死に働け。30±2歳まで結婚するな」と言われていた。
必死に働いた。10年間研修校勤務が続いた。教科と道徳で全国大会発表を2回した。
強い部活も受け持った。東海大会までの引率がなかったのは10年中3年だけだった。

何かを選ぶとき、優先順位を決める。結婚したことで、
私にとって「仕事」は「家庭」の次の優先順位となった。将来の路線は見えてきたが、
仕事のために、一番大切な家族を犠牲にし続けることは私には無理だった。
過労死ラインを超えた勤務が続いた公立中学教師を、10年で辞めた最大の理由は、そこにある。

仕事は何とかなる。なければ自分でつくればいい。
その思いが勝り、公務員を続けることを諦めた。そして生まれ育った町に戻った。
その後、ライフステージ・時代の変化に合わせて仕事を加除した。
今は講師との複業だが、これからも仕事のスタイルは変わっていくだろう。

この流れは「新たにシングルマザーになられた方」に、よく似ている。
塾に通われている方は「お子さんを守るために」離婚をされた方が、多数を占める。
家族を守るために、今までの仕事・生活を捨て、新たな仕事・生活を再構築する。
それは「お子さんを見守りながら」となり、実家が拠点となっていく。

「決断し、動いている方」の力になりたい。
その私の思いは、公務員を辞めた時からずっと今も続いている。
きっとストレーターの方には、わかりづらい世界なのだろう。
だからこそ、数が少ない方々の力になり続けなければならない。

公務員を辞めたおかげで、いろいろな方との出会いがあった。
そして、少なからずそれぞれの人生に関わることができた。
その方々の事例を元に、続く人にまた、語っていくことができる。
決断する時に必要なこと…必要な時に、必要なだけ塾を利用してほしい。

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