外国人看護師 帰国する理由

星野 健

2015年01月03日 00:02


 ~日本の働き方に対する違和感~

 元日、去年からオーストラリア・シドニーへ転勤し、正月に帰国した方と話をした。
そこで、日本人と外国人の働くことに対する意識の差が、話になった。

 彼が働く企業では、日本人・現地のオーストラリア国籍人(元は他の国籍の人も)・日本以外の外国人がいる。
社内では英語で会話。日本人だけ22時ぐらいまで残業するが、
他の人たちは9時30分に出社、17時30分には全員帰っていくという。
金曜日は、自分を含めてやる気がなく、昼食とともにワインを会社で飲むことが多々あるそうだ。
その後はますます仕事の能率は落ちる。そんなときに、普段できない仕事についての話を仲間とするそうだ。
「残業して会議」ということは、ありえない。

 また、他の職業に「学び直してから」、転職する人も多く、日本のように悲壮感もないそうだ。
なぜなら、学びなおしの費用はほとんどかからず、失業中の生活費も保障されているとのこと。

日本とは、大きく違っていた。
でも、これはオーストラリアに限ったことなのだろうか。

 話を終え、ふと思い出したことがある。
先日、准看護学校で行った国語の授業。
「外国人看護師について」発表したグループの話の内容を。

せっかく難関を突破し、日本で看護師を免許を取得したにも関らず、
「日本の看護師」として働き続けない方がいるという。
その大きな理由が「働き方」の問題。
日本では、勤務先で提示された時刻には「帰れない」という実態がある。
看護師の場合、交代引継ぎの時間、看護記録の時間、手術が長引いたときの時間などが伸び、
勤務終了時刻が「あいまい」であるとのこと。
それが、耐えられなくての帰国。

彼女たちの視点からすると、これは、
「耐える内容」ではなく、これは「非常識」なのだろう。
たとえ、それに対して「手当て」が出たとしても、
時間が伸びること自体が「無理」。
ということだろう。


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