「進学のためだけの数学」について ~看護再受験を考えている社会人との面接~
2016年12月19日

~数学は「受験」のために…~
再び「夢を」追いかける方との面接が、今年は特に多い。
結婚・妊娠・出産のため、「合格していた看護学校」の入学辞退をした方。
准看護師学校を卒業してすぐ結婚。子育てがひと息ついて、第二看護学校にチャレンジし看護師を目指す方。
看護学校の合格通知は貰ったけど、費用の準備が間に合わなかった方。
そして…
本日、塾で進路相談をした方は、
社会人の方で、看護学校を1年半で中退した方だ。
「もう一度、そのやり直しをするために公立看護学校を早めに受験したい」
「まずは、一宮中央看護の入試問題が解けるようにしたい」との相談だった。
そこで「今の段階で、どの程度判るか」を聞く。
「わからない」との答え。
さらに「習った記憶があるか」を聞く。
「習った覚えもない」との答え。
…それは仕方がないこと。
高校の教科書は、数研出版の場合4段階ある。
その段階によっては、また授業レベルによっては、
公立看護入試問題には、全く対応できないのである。
この方の場合、私立看護学校に進学。
何年か前中退。現在その学校は短大になった。
1年半通ったので、単位の振り替えはその短大できるとのこと。
その時の先生方も一部残っていて、単位の相談をしたところ「戻ってらっしゃい」と、誘われたらしい。
ただ、前の学校に戻ることには抵抗があるとのこと。
あるのは、先生や実習先での人間関係。
そして「短大」になったという金銭的な問題。
一つ一つ解決していけば、戻ることも選択肢になるだろうと話をした。
この方のように、
「受験のために数学を」という理由で、塾に相談される方が多い。
しかし、元の学力に戻すことは短期間でできるが、
習っていないことを1から学ぶことは、かなり苦しい。
しかも、入学後に「数学」を直接使うことは、ほとんどない。
使うのは、比と割合、点滴速度、公式への代入程度だ。
社会人の方で「数学が得意だった」人は、公立看護も選択肢となる。
しかし、数学が苦手な人で「進学のためだけの数学」を学ぶのは、過酷だ。
社会人入試の場合、小論文という手もある。
自己推薦・施設長推薦などによる受験で、数学を受験から外すことも可能だ。
高校数学が苦手でも、中学数学なら…という人なら、
准看護学校という選択肢もある。遠回りだが、この道なら看護師になれる人も少なからずいる。
諦めなければ、看護師を目指す方法はある。
特に、岐阜県ではその方法は多様にある。
自分の環境・能力に合わせた入試方法をみつければ、
「進学のためだけの数学」については、考える必要もなくなるのである。
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