回り道からのリカバー
2015年11月14日

~寝ては いません。考えて います…~
高校生が当日、通塾予約。
2時間前まで、突然の予約もできる塾なので、
こんなことも よくある。
高校生の質問には、
「頭がフルスロットル」になることもしばしば。
今回は特に、それが顕著だった。
質問の内容は、
「学校の先生が、授業中に解けなかった問題」
どうやら しくじり先生 をされてしまったようだ。
問題を見る。対数だ。
1問目は解けている。止まったのは2問目だ。
「?」
「なぜ、解けなくなったのか」が分からない。
そのくらい平易な問題だ。相手の思考過程の理解は、自分で解くより厳しいことも。
解けなくなった理由と、リカバリボイントを探ることに。
その先生が「何度もチャレンジした跡」が残っている。
どうやら直前に教えた「底の変換公式」へのこだわりが、強すぎた。
さらに、1問目が「力技」で見事に、解ききっている。
その「力技の成功体験」で2問目も処理しようとして、破綻。
「時間切れ」になったようだ。
これは、他人事ではない。リカバーも考えねばならぬ。
その問題から感じとるヒント、ならび
平易な解き方を、その生徒に伝える。
そして、実際にその方法で解かせてみる。
その間に、リカバーを考える。
「陥りやすい思考過程にはまった時に、どう修正して、リカバーするのか。」
現実の問題に直面した時、こちらのほうがよほど大事だ。
1つの「効率の良い方法」だけを是とし、
回り道をして「効率の悪い方法」の価値を感じられないとすれば、
窮屈で幅のない「公式だけの生き方」を選択するしかなくなる。
センター入試のように「秒単位の解決」が必要な問題も、確かにあるだろう。
そのための訓練も、こちらから行うこともある。
しかしこれだけでは、やはり つまらない。
今回運良く、その生徒も他の問題で、
先生と同様に、はまった。
リカバーのチャンスだ。
「回り道をしても、リカバーできる。」
それを、経験してもらうことができた。
数学を学ぶ意味は、ここにもある。
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Posted by 星野 健
at 00:01
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