「ホント」に見えてしまう「ウソ」 ~統計の怖さ~
2014年06月04日

離婚率150%もありうる?
ネットを見ていたら、ビックリした文章に出会った。
「日本では、3組に1組は離婚する」
そこで、根拠となるデータを探した。
あった。
厚生労働省発表のデータ。
2012年の統計では
婚姻66万9千件に対し、
離婚件数は23万5千件。
事実は確かにあった。
しかし、「3組に1組」という言葉はない。
では、なぜこんな数字が出ているのか。
こう計算したと考えられる。
上記の相対比率(離婚÷婚姻)は、確かに 0.35 になる。
でも、この計算式はおかしいことに、気付く人も少なからずいると思う。
頭に、浮かべてみよう。
「婚姻66万6千件に対し、離婚は100万件」
という統計も、起こる可能性はある。
その時の記事は、こうなるのだろうか?
離婚率150%
「2組に3組は離婚する」
なぜなら、婚姻は「その年に」結婚した件数であり、
離婚は「その年までに」結婚した「累計」が母体の件数である。
「婚姻継続」を統計で見ることは困難であるため、
「ホント」に見えてしまう「ウソ」が、事実のように独り歩きしてしまう。
統計はその方法、根拠を見ないと、やはり怖い。
さらに、根拠は消えていく。
「3組に1組が離婚」というように、
「言葉だけ」が広がり、「事実のように」伝わっていくことも。
うーん…
Posted by 星野 健
at 00:55
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