e-Statで見る 2018年度岐阜県内看護受験環境の変化 ~④第一看護学校~
2018年12月30日
~社会人には「狭き門」~
社会人で看護師を目指す方は、まず看護専門学校(一看)を考えるようです。
岐阜県の場合、母親世代が第一看護専門学校を卒業されて働いている看護師の方が多く、
親からも「3年で、しかも公立だとかなり安く」看護師になれると、勧められるようです。
同じ資格を「短い期間で、安く」取得できるので、納得するのが当然です。
十数年ほど前までは、岐阜県の場合、第一看護専門学校の卒業者が、
短大・大学の卒業生よりも多かったのです。しかしその後、短大が大学となり、
大学看護学科が新設され、これからの若い世代は、
「大卒看護師」が主流という時代を迎えます。
これらのことが、岐阜県看護協会が主催する高校生向け看護説明会で、
進路として「大学を勧める」理由にもなっています。
県内に大学が増えた、2016年から入試倍率は下がり始めています。
社会人にもチャンスを回してほしいところですが、現役有利にさらに拍車がかかっています。
■数字の変化で確認しましょう(すべて岐阜県のデータです)。
出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)(http://www.e-stat.go.jp/)
数字は、倍率・高校新卒入学者・高校新卒以外の入学者の順
2013年 2.71 191 37
2014年 2.15 183 32
2015年 2.20 175 29
2016年 2.02 193 24
2017年 1.84 184 20
2018年 1.77 205 10
※岐阜県内の公立専門学校は同一試験日で実施されます。
そのため、1校しか受験チャンスもない状況です。
2018年度の充足率は95.6%。前年度と定員は変わらない状況でも、
新卒高校生を中心に、定員程度に学生を確保できたようです。
高校新卒者は「学校推薦」「公募推薦」の別枠での募集でも受験可能です。
しかも、定員の約半数を占めます。残りの約半数を現役高校生と社会人が争う形になります。
公立第一看護一般入試合格の主流は国公立大学との併願者。次に、私立大との併願者。
なので、大学受験並みの学力で勝負する必要があるのです。
しかも、岐阜県の場合は私立を除き「社会人推薦」の枠はありません。
ですので社会人の場合、公立第一看護学校に合格する方はレアです。
年々合格者が減っています。チャレンジする場合は「准看併願」を中心に考えていかないと
「いつまでたっても、看護師への道にたどり着けない」のが岐阜県の現状なのです。
※大学編は来年に書く予定です。
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